斎藤緑雨「油地獄」 名家傑作集第十三編・初版函

鋭い機知とユーモアを以て日本文学史を彩った斎藤緑雨。

発行数は伸びなかったものの、少ない小説の中にもその魅力を遺しています。

名家傑作集より「油地獄」、函に痛みはあれど天金・本文は良好。

春陽堂がなければ忘れ去られたであろう作品や文人は多いのでは、往時の出版人の気概。

短文の中に多くの示唆とビジョンを詰め、アフォリズムを得意とした筆による小説は、深く切った剃刀傷のように感性を刺激します。

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