吉井勇「洛北随筆」 1940年 甲鳥書林初版 函付き

その人生の後半を京都で過ごし、多くの印象的な作品と歌集を残した吉井勇。

東京と京都、二つの文化圏の中で独自の幻想・耽美・叙情を磨き上げた作者の、京都洛北生活の覚書。

甲鳥書林刊行、決して豊かではなかった時代に頑健な函付きです。
文化、人々の暮らし、芸術へと向かう精神。様々な思いが一流の美文で綴られます。

端正な言葉の運びは読み易く、また一方素晴らしい奥行きを持つ作品の書き手の一人。

未読の方にも歌集と共に強くお勧めを致します。

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