須永朝彦「天使」 初版帯・署名入り 他初版本

吸血鬼・亡霊・天使や悪魔などの幻想界を生きる存在と、今もっとも親しく交際していると思われる作家・須永朝彦。

装丁も麗しく、短編集「天使」の署名入り美本、入荷しております。

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流石のコーベ・ブックス。色の組み合わせもステンドグラス風のデザインも、全てがこの本にマッチしています。

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澁澤作品や荒俣氏の著述とは、また違った密度と軽妙さのある筆致。

インクから立ち上る印象は、負けじ劣らず幻惑的な美しさに溢れています。

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その他サイン本、初版本など多数入荷いたしました。

月の匂いにむせ返ってなかなか眠れない、そんな夏の夜は未知の世界への妖しい扉を、氏の本を片手に潜ってみたいものです。

柳川春葉「生さぬなか(なさぬなか)」 木版美人画二葉付、美本

尾崎紅葉に師事し、泉鏡花らとともに門下四天王と謳われた達人・柳川春葉。

明治・大正にかけて大ヒットとなった連載小説の単行本。木版美人画2葉付きです。

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函・表紙の色彩の鮮やかさに圧倒されます、付属の美人画も額装して飾りたくなる出来栄え。

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当時の特徴的な文字遣い・装飾は、100年後の今にさらに味わい深いです。

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再婚や継母との複雑な関係など、女性や恋愛に対して独自の苦楽を味わった春葉。

美人画への拘りの源を考えると、遥か明治大正をいきた文豪も、少し近く感じるようです。

ブレーズ・サンドラール著/生田耕作訳「リュクサンブール公園の戦争」 サバト館・献呈署名入り

スイスに生まれ、第一次世界大戦の後はフランスに生きた詩人・サンドラール。

サバト・イクタの名コンビが、戦争で片手を失いながらも激動の時代を生きた文化人の言葉を鮮やかに切り取ります。

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状態良し。

白昼夢のような印象を受ける詩人の言葉に、真っ白な装丁がよく合います。

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デフォルメの効いたキスリングの挿絵。楽しげな人物の輪郭がどこか不安を煽るよう。

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夏といえば8月15日という日付を連想する方も、まだまだ多いのではないでしょうか。

激しい戦場を経験しながらも洒脱に生きた詩人の筆致に、夏の日は色々を思いたくなるような気がします。

木水彌三郎「四行詩集・花逢ふ」 サバト館・限定350部・手書きの句一葉付き

サバト館刊行、限定56/350部の物。手書き一句一葉付き。

木水彌三郎・花逢ふ。

桐箱を思わせる白いケースに汚れのひとつもなし、です。

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極めて贅沢に、そして文字に没頭する感覚に沿って配置された詩行と余白。

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高潔なまでに研ぎ澄まされた作者の筆から最大限のイメージを引き出すような丁寧な造本。

そしてその上で澄みきる詩人木水の言葉の舞踊。素晴らしい上作です。

藤原月彦「盗汗集」 端渓社・限定100部・自筆書き込み一句

内省的かつ、鮮やか。

美文としての句を自己の結実に極めた藤原月彦「盗汗集」、端渓社より刊行の限定100部。

手書きの一句も胸を締めるようです。

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状態、ほぼ新品。

花の闇も鮮やかに、この本にまだ生き生きと。

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本の造り自体から受ける古風な印象とは裏腹に、言葉はただただ純粋で、美しく。

若い読書人の色々なスイッチを入れてしまいそうな、危うくも美しい感情がつまっています。

ジョン・ラスキン「胡麻と百合」 玄黄社・大正7年初版

日本にて初期の西洋文学の紹介に大きな役割を果たした玄黄書店。

大正7年刊行の官能恋愛小説、ラスキンの「胡麻と百合」の初版本です。

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外観にはダメージあれど、本文はかなり状態よし。

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これでもか、という程の大きめ黒丸●による強調。

今ではほとんど見かけないフォントと合わせて絶妙なインパクトと共に物語に引き込まれます。

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真夏の夜の夢、寝苦しい夜は逆にこういった濃い濃い蜂蜜酒のような愛の密談に悪酔いしてみるのも良いかも知れません。

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澁澤龍彦「エピクロスの肋骨」 福武書店・初版完本 

今は亡き文豪・澁澤龍彦の、今は無き出版社・福武書店より出した遺作「エピクロスの肋骨」。

初版帯、読書カード付き、痛みもなく極々上等な状態です。

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挿し絵の白黒の切れ間も鮮やか、それと対比を描く幻覚的に軽やかなイメージの飛翔。

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この読書カードは、今出せば誰に届くのでしょう。

読むにつれてどこか遠くて行きたくなるような一冊、この夏のお供にもオススメです。

山口椿「ナージャとミエーレ」 リブロポート/トレヴィル・初版美本

1990年初版発行、山口椿による「ナージャとミエーレ」。

若きアーティストと少女たちの瑞々しくも退廃的な交際を描いた作品です。

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ミルキィ氏による装丁も品がありつつも高揚を誘い、流石です。

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現代的な文字組、余白の取り方ながら読書にすうっと入っていける印象。

ページ上部の装飾もこの本の為にデザインを降ろしたのでしょう。贅沢。

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装飾や装丁、書籍全体から感じるヨーロッパな雰囲気が小説世界とうまく噛み合い、完成度の高い一冊に仕上がっています。

この本に描かれる物語はすこしオンラインでは…ぜひ店頭でご賞味下さいませ。