ブレーズ・サンドラール著/生田耕作訳「リュクサンブール公園の戦争」 サバト館・献呈署名入り
スイスに生まれ、第一次世界大戦の後はフランスに生きた詩人・サンドラール。
サバト・イクタの名コンビが、戦争で片手を失いながらも激動の時代を生きた文化人の言葉を鮮やかに切り取ります。
状態良し。
白昼夢のような印象を受ける詩人の言葉に、真っ白な装丁がよく合います。
デフォルメの効いたキスリングの挿絵。楽しげな人物の輪郭がどこか不安を煽るよう。
夏といえば8月15日という日付を連想する方も、まだまだ多いのではないでしょうか。
激しい戦場を経験しながらも洒脱に生きた詩人の筆致に、夏の日は色々を思いたくなるような気がします。