町野好昭「マルガリテス」 極美帯付き
異端、耽美、孤高…それらのキーワードと語られながらも、決して特定の美感では捉えきれない静かな妖しさ。
画家・町野好昭が自ら出版した画集マルガリテス。額装可能な14葉の少女画に詩を添えて。
黒の表紙に銀色の帯、この洗練に佇む静寂の中のエロス。
時に鮮やかな、時にくすんだ色彩を以て描かれる少女の表情からは何も読み取れず、ただするりと美しいフォルムの中に様々な何かを感じ取れるでしょう。
どこか宗教的な熱を内包した静かな世界にエロスの香りを感じとるのは、果たして悪い事でしょうか。
決して有名ではない、しかし唯一無二の魅力を宿した本物の作品集。造本も見事です。