塚本邦雄/寺山修司「火と水の対話」 1977年 新書館 初版
塚本邦雄と寺山修司、それぞれに孤高の美学を世に生み出し続けた二者による対談集「火と水の対話」。
新書館刊行の優れた企画の一冊。
章毎に掲げられたテーマに沿って、時に奔放に時に緊密に重ねられる対談。
そのテーマ自体が目を惹くものであり、二者の美学を反映する様です。
巻末のいろは歌合戦で繰り広げられる奇想の大遊覧。
この企画が通り、部数をもって刊行されて行く当時の出版界をとても眩しく思います。
塚本邦雄、寺山修司それぞれのファンには勿論、現代日本文学の耽美なる流れの愛好家にもお勧めな良著となっております。