バタイユ「淫らの塔」 生田耕作訳 1983年 サバト館 訳者署名入り美本
煽情的でありながら、限りなく美しい文学を生み出したバタイユ。
日本においてその普及に多大なる影響を与えた生田耕作とサバト館による一冊。
訳者署名本になります。
影に吸い込まれそうになる、漆黒の想定。官能的なラベル様のタイトル。
端正な署名と、書籍本体の保存状態も良好です。
丁寧な漉き見える本文用紙に並ぶバタイユと生田耕作の美学、その一字一句への陶酔。
挿絵も多く、かつ美麗です。
近年、再び注目の高まる文学、アートに於けるエロティシズムとその表現。
危うくも美しいその世界への耽溺を誘う、魅力ある作品です。