桐生操「きれいなお城の呪われた話」 1992年 大和書房初版 帯付き
フランス留学中に知り合った二人の女性による共同ネームにて刊行された、ヨーロッパに纏わるお城と怪奇の幻想譚。
二人のヨーロッパ貴族文化に対する愛と探究心によって綴られる、妖しく不可思議な美麗怪談。
目次を飾る様々な言葉には、幼少期に布団を被って恐る恐る見知った夢見混じりの恐怖が思い出されます。
一つ一つのエピソードもとても秀逸で、味わい深い物となっています。
どこか懐かしい手触りを備えた怪談話は、西洋の古城という入れ物にもヒンヤリと馴染むようです。