「ラングストン・ヒューズ詩集」 木島始訳 1966年 思潮社初版

アメリカ文学に於いて黒人としてのアイデンティティを極めて詩的に表現したヒューズ、そのブルーズを集めた稀有な一冊。

木島始による深みある翻訳も見事で、子供や女性の視点からの喜びや悲哀の詩からも透き通る切実さを感じます。

現在では不適切と言われるような言葉なども含みながら、極めて優しい眼差しに溢れています。

戦争や貧困など抑圧された生活の只中にあって、決して失われない尊い感情の数々。その美。

文学の持つ救いとしての側面が強く在りながら、白昼夢のような幻想をも感じる一冊。

アメリカ文化を愛好される方のみならずお勧めしたい作品です。