ブランショ「ロートレアモンとサド」 小浜俊朗訳 1970年 国文社初版 函月報付き
多くの作品と評論を通し、戦後フランスにおける重要な思想・文学の流れを示したモーリス・ブランショ。
バタイユなどの異端の作家とも親交の深かった著者による、ロートレアモンとサドをテーマにした素晴らしい一冊。
函ややイタミ、本体は良好。銀の箔押しが黒い表紙によく映えます。
シンプルな構成、充実の訳注。訳者の小浜俊朗の丁寧な仕事を窺えます。
共に命を燃やすように悪や反道徳を描ききったロートレアモンとサド。
二者の文学、芸術をより深く読み込む為の素晴らしい手引きとなる良著です。