三島由紀夫「喜びの琴」 1964年 新潮社初版 筒函入り

三島由紀夫の戯曲の中でも問題作として名高い一冊「喜びの琴」。

1964年刊行ながら比較的状態の良い物を入荷しております。

筒状の函に納められ、シンプルながら力強い装丁が目を惹きます。

激しい会話劇と、濃密な耽美が漂う三島らしさのある語り口に深酔いする感覚。

時代や社会の変化を経ても尚読み継がれる強度ある作品。

三島文学の魅力に満ちた一冊です。

澁澤龍彦「胡桃の中の世界」1974年 青土社初版 帯付き美本

澁澤龍彦の人気タイトルの一つ「胡桃の中の世界」は多くの事例・図版を引いて閉じられたその中の幻想が豊かに語られます。

青土社より1974年刊行、40年以上を経て内容、装丁ともに色褪せない一冊。

目次から心踊る、澁澤本ならではの愉快。

引用される多くの図版のセレクトも秀逸で、日がな眺めてしまったファンの方も多いのではないでしょうか。

現在も多くの支持と愛好を集める澁澤龍彦の、本領とも言える魅力の詰まった良書。

扉をしっかりと閉めた自室での読書の際に是非ご選書下さいませ。

辻邦生「天使の鼓笛隊」 1992年 筑摩書房初版 帯付き

一貫した美学と端正な言葉でその作品世界への没入を導く辻邦生。

連作短編集「天使の鼓笛隊」、保存状態も良好にて。


現在に於いては否応なく興味を惹かれる帯文。

意味深げながら、軽妙さを忘れない言葉の業は各タイトルでも健在。

連作と言えど印象深く、読み進める愉しさに満ちた作品群。

辻邦生未読の方にもお勧めを致します。

山尾悠子「ラピスラズリ」 2003年 国書刊行会初版 著者署名入り 函帯付き極美

現代日本を代表する幻想文学作家・山尾悠子による長編小説「ラピスラズリ」、著者署名本を入荷しております。

国書刊行会の堅牢且つ雰囲気の良い装丁、函帯付きにて状態は良好です。

作品タイトルにも合う青色の署名。

読者の感性の奥深くまで響くような、知的で詩情溢れる美文。

近年更なる活躍も期待される作家の、一級の幻想美。

是非多くの方との出会いがありますよう。

金井美恵子「夢の時間」 1970年 新潮社初版 著者署名入り帯付き美本

「アカシア騎士団」、「プラトン的恋愛」など独自の作風でファンの支持を集める金井美恵子による70年刊行の作品。

著者署名入りにて、帯付きの物が店頭にございます。

日付付きペン署名。小説3編を収録。 詩情豊かな文章にて紡がれる物語は、作品世界に惹き込まれるような魔力を感じます。

幻想文学ファンにも是非お勧めしたい一冊にて、どうかごゆるりとご観賞下さい。

磯田光一「邪悪なる精神」 1973年 冬樹社初版 函付き

三島由紀夫の評論などで有名な磯田光一による73年刊行の評論集。

短い評論を纏めた物ながら、多くの題材を貫く美学を感じる一冊。

しっかりとした函と装丁。本体は状態も良好です。
三島由紀夫からボードレール、塚本邦雄。赤軍派にリア王。豊富なテーマに語りが及びます。 著者の豊潤な語り口に、50代での逝去が惜しまれる良著となっております。

ユリイカ「特集:デカダンス 爛熟と頽廃の美学」 1978年 青土社

現在も意欲的な特集を多く取り上げている青土社のユリイカ。

70年代後半刊行のデカダンス特集号では豪華な執筆陣にて、デカダンスの何たるかを語り尽くします。

目次に並ぶ胸踊るような題の数々。 生田耕作による執筆やボードレールの墓所のレポートなども掲載し、時間を忘れて読み耽ってしまう密度です。

近年、耳にする機会も減りつつありながらそこかしこに潜むデカダンス、頽廃の美。

その核心に迫る良質な一冊となっております。

高橋睦朗「詩人の血」 1977年 小沢書店初版 著者署名入り

長くキャリアの中で多くの作品を発表し、現在も精力的に活動する現代詩人・高橋睦朗の詩集。

1970年代刊行、署名入りの物が入荷しております。

独特な味のある署名、函入りながら軽く持ち易い造本。

伝統に則った短歌から奔放な切れ味の現代詩まで幅広い筆致を納めた高橋睦朗の作品。

強い印象を持った作品群。

詩の鑑賞に親しくない方にもおススメしたい、美しい表現に溢れた一冊です。

寺山修司「暴力としての言語」 1970年 思潮社初版 帯付き

詩、舞台、映画、美術、様々な形式を横断しながら日本の芸術史の一角に今も強く輝く寺山修司。

強烈なインパクトを残すタイトルと共に、彼の詩論、芸術論を記した一冊。

詩論まで時速100キロの副題通りに、暴れるような活力を宿した一頁一頁。

殴り書いたような卍の鮮烈。

寺山の海外渡航時のエピソードなども交え、ユニークな言葉の数々に没頭してしまいます。

抵抗者の持ち物としての言語や文化に関する力ある論考には、現在に於いて益々鮮やかに響く物があるように感じます。

寺山ファンのみならず愉しめる良書です。

稲垣足穂「緑の陰」 1987年 沖積社初版 函帯付き

稲垣足穂の生涯のテーマの一つ「A感覚」にまつわる作品を集めた沖積社の意欲的な単行本。

クロス装が佇まい良く映える一冊です。

余白を大きく取り、すっきりとした本文。

しかして内容は当然ながら濃醇なタルホの「A感覚」系作品。否応なくまわる強いアルコールに似たコスモロジー。

足穂の作品集を多く刊行した沖積社ならではの作品セレクトは流石と唸らせます。