町野好昭「マルガリテス」 極美帯付き

異端、耽美、孤高…それらのキーワードと語られながらも、決して特定の美感では捉えきれない静かな妖しさ。

画家・町野好昭が自ら出版した画集マルガリテス。額装可能な14葉の少女画に詩を添えて。

img_20161101_154142-1600x898

黒の表紙に銀色の帯、この洗練に佇む静寂の中のエロス。

img_20161101_154214-1600x898

時に鮮やかな、時にくすんだ色彩を以て描かれる少女の表情からは何も読み取れず、ただするりと美しいフォルムの中に様々な何かを感じ取れるでしょう。

img_20161101_154241-1600x898 img_20161101_154337-1600x898

どこか宗教的な熱を内包した静かな世界にエロスの香りを感じとるのは、果たして悪い事でしょうか。

決して有名ではない、しかし唯一無二の魅力を宿した本物の作品集。造本も見事です。

特別編 テリ・ワイフェンバッハ写真集「Between Maple and Chestnut」 ナズラエリ社美麗印刷装丁本

[書肆ゲンシシャ古写真展 蔵書コーナー出品書籍より]

ただの庭先、ただの草花、なんの工夫もないポーチからの景色。

圧倒的な「普通」に潜む法悦的なまでの美しさをカメラ1台で切り取ってみせる写真家ワイフェンバッハ。

造本と印刷に定評のあるナズラエリ社との黄金タッグにて、木漏れ日の狭間より。

img_20161009_155101-1600x898

クロス貼りの色味も質感も、目への滋養たっぷり。優しい、です。

img_20161009_155134-1600x898

作品のクレジット以外はひたすら大きく写真だけをプリント。

写真集としてこの上ない在り方。

img_20161009_155159-1600x898

滲んだように溢れる色彩と生命の鼓動。

それが涙によるものなら、それは午睡のあくびに、不意に差す日光の明るさに浮かんだ物でしょう。

img_20161009_155212-1600x898

ただひたすら、穏やかさと優しさを瞬間の美に宿した写真群。

ヨガなどを利用したリラクゼーションやセラピー関連の人々からも圧倒的な支持を受ける彼女の作品。

造本のクオリティの異様な高さもプラスされ、命の強さが視角を通して分け与えられる最高の鑑賞体験を御約束できます。

市丸端唄名作集・金子國義装丁挿画 ソノシート4枚付き ビクター

一瞬目を疑う金子國義装丁挿画の文字。

画伯の風流を愛した一面が生んだコラボレーション、市丸端唄名作集。

ソノシートの響きに誘われて、小道に盃を捧ぐ夜。ビクター刊行。

img_20161009_151243-1600x898

いかにも日本的な配色に日本的な美人画。

img_20161009_151301-1600x898

むかし懐かしソノシート、歌詞も完備につき今日から口ずさめる名曲の数々。

img_20161009_151340-1600x898img_20161009_151411-1600x898

ソノシートの艶やかな発色や、文字の配置などにモダンな読みやすさを感じるのはやはり画伯の装丁の力も大きいのでしょうか。

本格的な日本画にも取り組んでいた画伯の貴重な軌跡が滲む、非常にレアな一冊ながら、収録内容にも抜かりなしの渋すぎる品になります。

夜想 特集「モダン」

我らが夜想、バックナンバーより特集「モダン」。

機械・歯車・飛行機・セルロイド…。現代の幻想美術において一角をしめる人工的なるものへの郷愁。

img_20161009_150744-1600x898

この号の表紙・裏表紙は本当に額に入れたいくらい美しく、品の良いデカダンを溢れさせています。

img_20161009_151149-1600x898

内容も勿論充実した夜想仕様。

今は語られる事の少ない芸術家、散発的に盛り上がったムーブメント、流れ星のようなイメージ…。

img_20161009_150838-1600x898

img_20161009_151130-1600x898

モダン、という広すぎる空の中に、刹那的な輝きをその闇に引いて。

機械的な物への郷愁とは、翻って人の温もりへの欲求なのだと、誰かの言葉。

愛好家の方へ選りすぐったとっておきの古雑誌も色々と取り揃えております、どうかお気に入りの物に出会えますよう。

随筆集「芝居」 大河内書店 昭和23年初版函帯

芸術の秋、大小様々な劇団の秋公演も目白押し。

多くの文化人に習う機微に富んだ視点、大河内書店よりお芝居鑑賞必携の一冊「芝居」、置いております。

img_20160921_153331-1600x898

背に少し剥がれあり、戦後間もなくの刊行物にしては本文用紙など厚みがありしっかりしています。

img_20160921_153354-1600x898

短いエッセイにそれぞれの観劇の想い出や拘りなどが詰まっています。

執筆者も非常に多く、演劇を取り巻く未知の感性に出会えるかも知れません。

img_20160921_153519-1600x898img_20160921_153734-1600x898

戦後の復興期にあって、演劇が人々に与えた活力ははかり知れず、また漸く大っぴらに語れる外国のショーに饒舌になり。

生き生きと、またしみじみと、多くの筆が語る鑑賞の歓びに、現代人としても新鮮な言葉が踊ります。

「うつわ・あにゆある」創刊準備号 澁澤龍彦・塚本邦雄 他

 

秋と言えば、名月に傾ける団子と盃。そしてウツワ。

幻の冊子うつわ・あにゆある、創刊準備中が棚からぽとり。

IMG_20160830_151620-1600x898

高名な古楽器製作者からイッセーミヤケ、我らが澁澤龍彦氏などなど。

ちょっと豪華過ぎるメンバーがそれぞれのウツワ観をアンケート形式に語ります。

IMG_20160830_151759-1024x1824

よく見れば編集サイドもゴージャスな顔触れ、この冊子を世にだした器皿産業様に乾杯です。

IMG_20160830_151830-1600x898

英訳版とセットになっていたり繋がりの分からない各方面の人選と、どこか不思議なこの冊子。

大物達のエピグラムめいたウツワ観と相まって、秘密結社の機関誌のような雰囲気が、秋の夜長の枕元に妙に合うようです。

洋書画集「ベルナール・ノエル フランス幻想文学イメージ集」

バイロスからベルメールまで、フランス幻想文学に近親性を持つアーティスト郡の作品を集めた画集。

選者はフランスの詩人・文学者のベルナール・ノエルのようです。

IMG_20160614_184109-1600x898

厚みのあるしっかりとした造り、余白の美しさや赤い函の発色もユーロな雰囲気たっぷり。

IMG_20160614_184138-1600x898

IMG_20160614_184217-1600x898

幻想的でエロチックな絵に、極めて簡潔なプロフィールが付く生真面目さ。

IMG_20160614_184305-1200x2137

IMG_20160614_161537-1600x898

日本の幻想文学・文化に親しむ者からは、すこし意外に思えるイメージや不案内な作家にも出会えるこの一冊。

ページを手繰る内に夜も更けそうなボリュームが嬉しいです。

 

ヴィヴィアン・サトウ リトグラフ「エジプトの女」

緻密で装飾的な表現が目を奪う、ヴィヴィアン・サトウによるリトグラフ作品。

クラシカルなパターンを多用しつつも、斬新な構図がユニークに際立っています。

IMG_20160608_145336-1600x898

インクの黒、余白の白の鮮やかさは版画ならではの美しさです。

IMG_20160608_145421-1600x898

まだまだ、その画業に対して多くの紹介がなされていないと感じるアーティストの一人です。

芸術を扱う場の一つとして、是非とも店頭にてご観賞頂きたい作品です。

70年代 「ミュージック・マガジン」

70’sの美品音楽雑誌が大量に入荷しました。

14 - 15

インパクト絶大な表紙、アオリ文句もセンスが爆発しています。牧羊神ブライアン・・。

14 - 14

当時の貴重なレコード・レビューやコラムには、今のライターさんなども刺激を受けた事が多いのではないでしょうか。

店内ソファ横の本棚にこっそり置いておりますので、是非じっくり吟味下さいませ。